富士宮の魅力を音楽で表現ってどういうこと? 『美守(びまもり)の都・ふじのみや』のCDを聴いてみた。

2019.09.06 公開

豊かな自然、魅力的な人たち、首都圏からのほどよい距離感……。

普段から、富士宮の暮らしやすさや、子育てのしやすさは感じていますが、いざ「富士宮ってどんなところ?」と問われると、

「うーん、富士山のふもとの町で、名物といえば”富士宮やきそば”くらい、かな?」

なんて答えている自分がいます。
日頃から居心地よく感じている富士宮の”空気感”って、実は言葉にするのがとても難しいものだと思うのです。

そんな折、富士宮市が「音楽」というアプローチで富士宮の魅力を発信しているという情報をキャッチして、ハハラッチしてきました。

 

富士宮を音楽で表現した『美守の都』

その音楽とはこちら。

 

『美守の都・ふじのみや』というCDで、組曲を含む計5曲が収録されたアルバムです。

 

作曲は富士宮西高校出身のピアニストである宮野寛子さん。ピアノを中心にクラリネットやギター、チェロなどの楽器も取り入れられています。曲によっては法螺貝の音色も。

爽やかな朝の空気とともに、あるいは眠る前のひとときに、そして、のんびり過ごしている昼下がりに、自宅でくつろぎながら楽しめる作品です。

ちなみに、2曲目の「水の恵み」には陣馬の滝のせせらぎ音も使われているのだそう。子育て中の身には、夏の水遊びスポットとしておなじみの場所なだけに、CDに対して一気に親しみが湧きます。

 

富士宮の魅力を語るときに「水」は欠かせない存在なのではないでしょうか。

ふだん、水道からおいしい水が当たり前のように出てくるのはもちろん、湧玉池のほとりに佇んでいるだけで感じる清々しさであったり、白糸の滝や陣馬の滝などの豊富な水が織りなす癒しの力であったり。そして、その水の恵みのもとに形作られた文化遺産であったり。あるいは、子どもの頃に川や湖で遊んだ思い出だったり……。

そういった水の恵みの源が、音楽を通して染み渡ってくるような感じを受けました。

(陣馬の滝については、以前、ハハラッチでも紹介しました。初めて行くときには、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。)

 

ジャケットの「富士山曼荼羅」にも富士宮の魅力満載!

このCD、素敵なのは音楽だけではありません。ジャケットに使われている絵には、現代版の富士山曼荼羅とでもいうべき、富士宮の風物が描かれています。

古くから人々の信仰をあつめてきた浅間大社のような文化遺産がありつつ、滝や湖などの自然がありつつ、のどかな牧場の風景、そして、意外と首都圏で知名度の高いという「ふもとっぱら」のようなスポットも。

富士宮出身の私にとっては、「あぁ、これ、あそこね! 」と眺めているだけで楽しくなります。

やさしいタッチの絵が、富士宮の”空気感”を見事にとらえているように感じますが、いかがでしょう。

 

『美守の都・ふじのみや』は非売品。どこで手に入る?

このCDは、市役所の3階にある企画戦略課の窓口のほか、イベント等で無料で配られています。

 

当初は20〜30代女性を想定して制作したそうですが、実際には男性にも評判がよいのだとか。今回インタビューに応じてくださった佐野さんは「朝霧高原」という曲がお気に入りなのだそう。

1000枚つくったCDはすべて配り終えたため、これから増版する予定で、今後は市内の中学校に配る計画もあるとのことです。学校の先生方の工夫次第で、音楽の授業の教材として使われることもあるかもしれません。

宮野さんは楽曲に歌詞をつけることも念頭に入れて作曲したとのことで、それぞれの曲に子どもたちが歌詞をつけるなどの新たな展開も期待できそうです。

富士宮の魅力のうち、なかなか言葉で表現しにくい部分を見事に掬いとったかのようなこのCD。
富士宮のことを知らない人だけでなく、富士宮に暮らす人にも、ぜひ一度手に取っていただきたい一枚です。

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ハハラッチライター

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ふーみん

ヨガインストラクターだけど夜ふかし大好き♡ 富士宮市出身。1児の母。奈良、横浜を経て、出産を機に富士宮に戻ってきました。季節の移ろいに合わせて身体をつくる「こよみヨガ」のインストラクターとしても活動中。四季折々の富士宮の魅力を発信していきます。

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