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朝霧野外活動センター体育館で 富士宮の小学生5人が参加しているFUJIミラクルキッズというドッジボールチームが練習を行うと聞いて取材に行ってきました。
一度はやったことがあるのに知らないドッジボール!?
ドッジボールって、保育園や小学生の時に1度は体験していますよね?私も小学6年生の時のクラスで「みんなが仲良くなるためにはどうしたらいいだろう?」と話し合いをした結果、休み時間にクラスでドッジボールで遊んだ思い出があります。
でも運動が苦手な私は、常に逃げる専門。どうしたら当たらないか考えてました(苦笑)
そんな、誰もが経験しているドッジボールですが、FUJIミラクルキッズのドッジボールは、私が経験してきたドッジボールとは異なるものでした。
まず、びっくりしたのは、
- 内野の選手が、横一列に並んでいること!
- 内野の横にも外野のコートがあること!
- ボールのスピードが速いこと!!
誰もボールに背を向けたりしていないし…これは私の知っているドッジボールじゃないよ!?
素朴な疑問①競技ドッジボールってなに?
FUJIミラクルキッズの子どもたちがやっているのは、私たちが経験したレクリエーションのドッジボールとは少し違い、競技ドッジボールというJ.D.B.A.(日本ドッジボール協会)が定めた統一ルールにのっとって行われているスポーツということです。
試合時間は5分。
カテゴリーは、小学3年生から6年生までの男女12名で戦うオフィシャルと1年生から4年生まで男女8名で行うジュニアがあり、1・2年生はキッズの部というものもあるそうです。
春と夏には、オフィシャルの全国大会が行われ、会場の体育館には赤・青・黄色のカラーコートがはられます。そして都道府県代表のみがそのコートで戦うことが許されます。そして、カラーコートで戦えるのは、小学生のみ。
今、FUJIミラクルキッズの子どもたちは春の全国大会の出場権をかけた2月の県大会優勝に向け日々練習に励んでいます。
なんか甲子園みたいですね・・・
オフィシャルの試合 photo by FUJIミラクルキッズ
ジュニアの試合 photo by FUJIミラクルキッズ
素朴な疑問②なんでドッジボール!
ドッジボールって、誰でもやったことはあるけれど、サッカーや野球など数ある習い事の中では知名度は低いのですが、子どもたちはどうしてドッジボールチームに出会ったのでしょうか?
子ども達に話を聞いてみました
- 「お兄ちゃんがやっていたから強制的に・・・」
- 「友達から誘われたから。」
- 「球技は、ドッジボールしかやったことがなかったから、ドッジボールがよかった。」
- 「子ども会のドッジボール大会で負けて、もっと上手になりたかったから」
速い球にもひるみません
仲間がキャッチしたらみんなでガッツポーズ
ふむふむ。では、お母さんやお父さんたちはどう思っているのでしょうか?
- 「自分が子どもの頃、球技をやっていたので、子どもにも何かスポーツをやらせたかったけれど、子どもがどうしてもドッジボールがいいというので探しました」
- 「ミラクルキッズに入っている子のお母さんに誘われて体験をして決めました」
- 「ドッジボール大会でデモンストレーションをやっていたミラクルキッズを見て、もっとドッジボールで上を目指したくて」
- 「ドッジボール大会でチラシをもらって。子どもが負けたことにとても悔しそうだったの『『そんなに悔しいならやってみれば?』という気持ちで。」
- 「ほかの習い事で行った体育館で、たまたま競技ドッジボールの県大会を見て、そのプレーに圧倒されて興味を持ちました。」
理由は色々なですね。
でも、ドッジボールって部活もないし、レクリエーションのイメージが強いのですが、卒団後の子どもたちはどうなのでしょうか?ちょうどOBやOGの親御さんも来ていたのでそんな疑問をぶつけたところ子どもたちは、小学校卒業後は、バレー・野球・サッカー・ソフトボール・ハンドボールなどの部活やクラブチームに入っている子も多いそうです。
ドッジボールは「捕る」「投げる」といった基本動作を学べ、さらに体幹も鍛えられるので多くのスポーツに応用が利くとのことです。
さらに、5分間の試合では、監督やコーチはいるものタイムなどの指示は出せず、子どもたちが自分たちで考えて試合を組み立てなければいけないとため頭も使うようです。
子どもたちだけで考える場面も
お母さんたちからは
「精神的に強くなった」
「勉強面でも向上心が出てきた」という声も聞かれました。
OBのお母さんたちからは「今では(思春期・反抗期で)口もきいてくれないけど、ミラクルに在籍していた時、親子で同じ目標に向かって話をしたり向き合うことができたのが、今思えば貴重な経験だった」という声も聞かれました。
誰もがヒーローになれる
競技としてのドッジボールは、「逃げる」ことが前提というわけではなく、5分間という限られた時間の中でいかに自チームの攻撃時間をいかに増やすかということが鍵になってきます。よって、投げることが苦手であったり、捕ることが苦手であったりしても、アタックを捕ることや、すばやさを利用してパスカットをして攻撃権を自チームにする行為(マイボール)にすることで勝利に貢献することができるスポーツです。
(J.D.B.Aホームページより引用)
仲間でキャッチ 仲間で一緒に喜ぶ
体が小さくても大きくてもできる戦い方があり、学校でも行われる機会も多いためヒーローになれるそうです。
監督の話では小学生で80キロ越えの球を投げる子もいるそうです。そのようなボールを体のちいさな子がとるととても盛り上がります。
この日の練習では、低学年の子も女の子もみんな真剣に楽しんでいました。
あるお父さんが「最初のころは(ボールが当たって)泣いてばかりいたんだよ」なんて言っていましたがうそのように、ボールが当たってもみんながんばっていました。
子どもたちも
「(学校や学年の枠を超えた)仲間ができた」
「コミュニケーション能力が上がった」
「学区でドッジボールをやったときに上級生を当てられて、上級生に『すごい』と言われた」
「体力テストでボール投げの距離が伸びた」
など良かったことを教えてくれました。
ボールを投げる・捕る、体の使い方やOB・OGの参加も多く礼儀作法も身につくとのことでスポーツをやらせたいけど何をやったらいいかわからないという子たちにはいいかもしれません。
親も仲間になれる
でも実際には、大人も知らない場所に入っていくのは勇気がいりますね。
今、富士宮の子供たちは2年生から6年生までの男女5人が入部しています。
富士宮の団員のお母さんからは「練習場所が遠いし、通えるかしら?」と入部まで迷ったとの話を聞きました。
確かに、お母さんたちは、自分も子どもも続けられるか心配ですよね?
そんなお母さん・お父さんたちのためにFUJIミラクルキッズは体験は何回でもOKとのことです。
「子どもは入りたい」でも親が働いていて送迎ができるか?
団員のお母さんお父さんも同じだったようで、初めての体験日から間が空いて再度体験をした子、半年以上入部までは迷って話し合いを続けた親子、逆に「長引かせたら続かない」と入部を即決した親子様々なようです。
練習について行けるか・・・親同士の関係は?などと悩みはありますよね。
またそんな悩んだ時は他のお母さんお父さんに助けられたたという声も聞かれました。
子どもが大好きなドッジボールを続けていくために親子だけでなく、チームで支えているんですね。
また、「体験の時、子供たちが声をかけてくれたのがうれしかった」という言葉もありました。
体験の子が来ると、子供たちが中心となってその子に声をかけていきます。
年中さんも体験をしてました
子どもたちどうして教えあったり相談もしています。
練習中は、県大会3連覇を、全国制覇を目指しているチームなので指導者の声にも力が入っていましたが、子どもだけではなく、親同志も声を掛け合っていて、親子で一緒の目標に向かっていくという雰囲気でした。
子どもたちの成長を他のお母さんお父さんもみんなで喜ぶそんなチームだと思います。
子ども達からメッセージ
団員からドッジボールに興味を持っている子どもたちへメッセージをもらいましたので紹介します。
「こんなに楽しいのにやらないなんてもったいないよ」
「ドッジボールが好きな子が来てくれるとうれしいな」
「低学年のみんな、一緒にジュニアの試合に出ようよ」
「とにかく、一度遊びに来て、見学をしたり体験してみてよ」
団員の子ども達の言葉ではないですが、この競技ドッジボールのスピード感は、一度実際に見て体感してほしいところです。
なお今回は、朝霧野外活動センターでの練習でしたが、普段の練習場所は異なるとのことです。
朝霧野外活動センターは合宿などで利用しているとのことでした。
メモ
普段の練習場所や、昨今気になる「コロナ対策」などはホームページでご確認ください。
(おまけ)練習後に雪(氷)にはしゃぐ子どもたち。富士・富士宮地区の子どもたちには雪は珍しいのです。