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毎年11月3日から5日までは「富士山本宮浅間大社」の秋の例大祭として「富士宮秋まつり」が行われます。
氏子町内が山車や屋台を引き廻し、収穫と一年の無事を感謝する伝統的行事です。
富士宮秋まつりとは?
富士宮市内の阿幸地、浅間、大中里、神田、神立、貴船、琴平、木の花、咲花、城山、神賀、高嶺、常磐、二ノ宮、羽衣、福地、松山、瑞穂、宮本、大和の合計二十地区が参加します。
各区に独自の山車・屋台があり、山車・屋台は地区を代表するシンボルともなるので豪華で個性の強いものが多く、人形が乗っている人形山車が14台、舞台屋台が5台、屋根屋台が1台の計20台です。
山車・屋台を引きながら自区内や他区を練り歩き、おどりやお囃子の披露をして盛り上がります。
富士宮囃子は、平成七年三月に静岡県無形民俗文化財にも指定されています。
富士宮秋祭りでの見どころのひとつに勇壮な競り合いがあげられます。
競り合いとは各地区の山車・屋台が向かい合いぎりぎりまで接近して、「屋台」という「けんか囃子」を演奏しあうことを言います。
昔は道路が狭く山車・屋台がすれ違うのが困難だったため、競り合いをしてどちらかのお囃子が止まったり、乱れたら負け。勝った地区に道をゆずっていたのが由来だという説があります。
3日間どんなことが行われるの?
秋祭り初日の11月3日には、浅間大社にて祭りの安全を祈願する「宮まいり」が行われます。
20の町内が参加し、参拝した後にそれぞれの山車・屋台の引き廻しを始めます。
11月4日夕方には共同催事として浅間大社前の目抜き通りに全ての山車・屋台が集結します。
全山車・屋台による一斉の囃子、競り合いと共に全区が一斉におどる「共同おどり」が行われ、期間中最大の見所になっています。
その後山車を移動させて目抜き通り各所で勇壮な競り合いやおどりなどを繰り広げます。
最終日の11月5日は各町内にて山車、屋台の引き廻し、競り合い、おどりが行われます。
富士山本宮浅間大社境内ではたくさんの露店も出店されるので、多くの方で毎年にぎわっています。
地元である「神田区」にハハラッチしてきました
私は、富士山本宮浅間大社の東にある「神田区」に産まれ、子供の頃から富士宮秋祭りに参加していました。
物事ついたころには参加していて、おどりが好きだったので家でも歌を歌いながらおどっていた記憶があります。
中学生になると部活が忙しくなったこともあり、そこから10年ほどはお祭りに出ることがありませんでした。
しかし大人になり神田区内の幼稚園に勤務することになったのをきっかけに、声をかけていただき再びお祭りに参加することに。
子どものときに参加していたときとはまた違った楽しさがあり、すぐにはまってしまい、母からは「お祭り娘」と呼ばれるほど独身時代は夢中になっていました(笑)
お祭りがきっかけで主人と結婚したため、4人の男子たちを連れ家族総出で毎年参加しています。
ある年は妊娠後期のまん丸のお腹で上の子をおぶりながら。
ある年はベビーカーを引いたり、抱っこひもで抱っこしながら両手子どもたちと手をつないで。
など自分でもよく参加するな~とは思うのですが、子どもたちにもお祭りを好きになってもらいたい気持ちと、やっぱり「お祭り娘」の血がさわいじゃうんですね!
というわけで「お祭り娘」のひろりんが、お祭りまでの準備の一部をハハラッチしてきました!
10月1日からお囃子の練習が始まりました
富士宮囃子とは、金銅(2名)・大銅・笛・鉦の5名でやる5人囃子が基本ですが、必要に応じて笛や鉦が増えます。
曲目も色々あり
11月3日に行われる「宮まいり」への行き帰りは「とおりばやし」や「かごまる」
山車・屋台を引き回すときは「にくずし」
競り合いのときは「にくずし」(短め)→「屋台」
奉納するときは「にくずし」→「屋台」(同じくらいの長さ)
となっているので、気にして聞いてみると違った面からも楽しめるかもしれません。
太鼓は順番でたたくため、待っている間後ろの練習版で練習しています。
「かごまる」を練習します
座って叩いたり、3日の「宮参り」の練習は「花太鼓」で歩いて叩く練習もします。
10月中旬頃からおどりの練習もはじまります
山車・屋台の引き回の合間と競り合いの後などにおどりをおどります。
4日夕方に行われる「共同催事」の後の「共同おどり」は20区全区が丸くなり「富士宮音頭」「富士宮秋祭りうた」「富士大宮」を一斉におどるのでそこも見どころです。
山車の飾りつけと手古(てこ)の練習
お祭りが近づくと山車の飾りつけをします。
神田区は「先導車」という放送車があるので先導車にも飾りつけをし、人形に衣装を着せます。
神田区は「猿田彦命(さるたひこのみこと)」をのせています。
飾りつけの後、手古(てこ)の練習をしました。
すべて人力で山車を動かします。
手古棒を使ったり山車を押して前に進みます。
方向転換するときは「ちゃんちき」という木の台に山車を乗せ、方向を変えた後に山車を押して「ちゃんちき」からおろします。
お祭り前にみんなで集まり色々な準備や練習をすることで一体感がわき、秋祭りが楽しみになっていきます。
次回、富士宮秋祭り当日の様子もハハラッチしてきますのでお楽しみに☆