みなさんは「里親」さんに出会ったことはありますか?
実は、この富士・富士宮市内でも様々な理由で自分の家庭で暮らせないこども達のために、家庭に受け入れてくれる「里親」を増やしていくために活動されている方達がいます。
今回はその里親さん達の応援活動をされている誠信会児童家庭支援センターパラソルの里親等相談支援員の田島さんと、心理訪問支援員の小川さんから伺ったお話をご紹介したいと思います。
親もとで暮らせないこどもたち
こども達が自分の家庭で暮らせない背景として、経済的に苦しいために家族みんなで暮らすことが出来ない、親からの虐待、親が病気や事故で亡くなってしまった、親が行方不明となっている、等々、様々な理由があるそうです。そのようなこども達が保護されると、昔であれば乳児院や児童養護施設で生活するというのが一般的でした。でも、ここ数年において、こどもにとってとても緊張感が高いそのような場面においても、なるべく家庭的な環境で生活が出来るように、これまでの環境と変化が少なく過ごすことが出来るように、との配慮から里親家庭で過ごすということが増えているとのことでした。
子どもにとって家族と離れて暮らさなければいけない状況は、その理由によって不安や緊張を感じたり、ホッとしたりと様々かもしれません。そんな時、子ども達が少しでも安心できる、リラックスできる環境で迎え入れられることはとても大切なことだな~と感じます。
この地域の特徴
富士・富士宮地域では里親として登録している人は70組ほどいるそうです。しかしながら1/3くらいの里親さんしか活動することが出来ない状況が続いていると言います。ご高齢の里親さんだったり、日頃仕事が忙しく受け入れることが難しい里親さん等が増えているとのことでした。
この地域には施設が他の地域に比べて多く、施設で暮らすこども達も沢山います。
このため、この地域では普段施設で暮らしている子ども達が週末や夏休みなどの長期休みを利用して家庭体験が出来るように受け入れる「ショート・ルフラン」という制度があるそうです。
この短期間だけの里親活動をしている若い世代も増えつつあるそうで、子どもがいる家での食事を分けあうことなども貴重な経験となることがあるとのことでした。
里親さん達の子育て支援
パラソルさんでは里親になった方達の子育ての悩みや不安なども共有し合うことが出来る里親サロンも開催しているそうです。里親さん達が自分達で内容を企画することもあるそうで、てごね蝋燭づくりなどお子さんと一緒に作業をしながらみんなで話すなど想像しただけでも楽しそうですね。里親サロンは現在予約制となっていて、4月以降は里親ではない方も参加しても大丈夫ということです。子育てをする、ということで考えると、これは里親も私達も不安や悩みは共感できるものもあるのかもしれないな~と思いました。
地域のみんなに伝えたいこと
最後にお二人からのメッセージです。
先ずは里親家庭があることを知ってほしいと思います。里親家庭で育つこども達や里親に理解を示してその育ちや暮らしを応援してくれる眼差しがあったら、子ども達や里親もきっと暮らしやすくなるはず。
そして、企業さんにも里親のことを理解してもらいたいです。実子で産休や育休や看護休暇があるのと同じように、子育て中である里親さん達にも同じように使える制度があると嬉しいです。
更に、前述のとおり、子ども達がその生活環境をなるべく変えることなく暮らすことが出来るようにするためには、学区に一軒以上里親家庭があるくらいがいいそうです。これはとても納得が出来ました。通う学校を変更しなくてもいい、そして何軒もあったら里親家庭で暮らしていることに心苦しさなどを感じることなく過ごすことが出来そうですよね。里親がいることが当たり前の地域であれば、様々な状況の子ども達も安心して。笑顔で暮らすことが出来そうですね。
里親が気になるという方のために、2月~3月にかけて相談会を実施されるのでご案内します。
興味がある人は2~3月の相談会に。問い合わせはパラソルへ。
富士市
2/20 @岩松北 9:00~11:30
2/22 @伝法まちづくりセンター 13:30~17:00
2/24 @鷹岡まちづくりセンター
2/25 @大淵まちづくりセンター
2/26 @富士駅南まちづくりセンター
3/4 吉永まちづくりセンター
3/5 松野まちづくりセンター
富士宮市
3/18 富士根南公民館
3/19 大富士交流センター
3/25 富士根北公民館
3/26 芝川公民館
完全予約制 個別対応 事前予約 誠信会児童家庭支援センターパラソル。0545-32-8125