毎日コップに注がれるお水。
お茶に、お料理に、暮らしにかかせないお水……みなさんは何を使ってますか?
ここは富士山のお膝元、水のまち富士宮!
昔から「富士宮は水がうまい!」が父の口ぐせであり、私は当然富士宮ではみなさん水道水そのままを使っているのだろうと思っておりました。
しかし今、話を聞いてみると、けっこう多くの方たちが浄水器やウォーターサーバー、ペットボトルのミネラルウォーターを使っているそうなんです。
え、そうなの?「富士宮は水がうまい!」じゃなかったの……?
かくいうわが家も、移住前の習慣そのままに、卓上浄水器とペットボトルのミネラルウォーターを使い続けています。
水がきれいといわれる富士宮の水道水。
でも確かに飲み水って、特に赤ちゃんや小さな子どもがいると慎重になりますよね。
「富士宮の水道水は本当においしいの?」
「赤ちゃんがそのまま飲んでも安心なの?」
「ミネラルウォーターと水道水は何が違うの?」
暮らしに欠かせないお水のこと、ちゃんと知りたい!
水道水のこと、聞いてみよう
このたびハハラッチ第8期生メンバーで、タウンセールス講座にて富士宮市役所の水道部にお話をうかがうことができました。
私はハハラッチライターとなることができたら水道水についてはぜひとも取材したかったので、とてもうれしくわくわくです。
今回水道水について教えてくださったのは、水道部 水道工務課の高橋さん。
穏やかにそしてわかりやすく、たくさんの資料をご用意してお話いただきました。
富士宮の水道水はおいしい。その秘密は3つ!
①原水がきれい
全国の水道水の構成は、4分の3がダムや川の水(地表水)、4分の1が井戸水や伏流水(地下水)なのに対して……
富士宮は富士山からの湧き水と井戸水(地下水)でなんと3分の2!
特に湧き水が水道水に利用されるのは全国的にも珍しいそう。
その他3分の1の河川水も芝川の表流水、水源が近くてとってもきれい。
富士宮の水道水は、100%富士山の恵みからできています。
②浄水方法が自然でシンプル
もともとの原水がきれいなので、大雨などで川から取り入れた水が濁っているとき以外は浄水に薬品は使いません。
水をろ過する理科の実験、覚えてませんか?
容器の中に小石や細かい砂、ガーゼなどで層を作り、泥水をろ過して澄んだ水にする…
市内の浄水場では、そんなイメージのシンプルな方法に微生物の力も借りて、ゆっくりゆっくりと水の中の汚れをとります(緩速((かんそく))ろ過)。
浄水の方法が自然でシンプル。これもおいしさの秘密です。
水をきれいにするための薬品ゼロは、おどろきました!
③消毒が必要最低限
配水地から水道の蛇口まで、距離があればそれだけ残留塩素も薄くなってしまうので、それを考慮した浄水消毒が行われます。
遠い山の中のダムにためられた水が、時間をかけて川を流れ、浄水場を通ってやっと蛇口にたどり着く……
そんな地域のお水は、その分たくさんの薬品を使って浄水しないといけない。
なのでカルキくさい、おいしくない、と本来の味と変わってしまうんですね。
一方富士宮の水道水は、水源が本当にすぐそこなので、浄水、消毒も必要最小限。
水道法という法律を満たすために、原水にまぜられるのはただ一つ。
ドラム缶なみなみの水(200L)に目薬1滴ほどの塩素(次亜塩素酸ナトリウム)のみ!
塩素を入れるのは雑菌を繁殖させないことが目的です。
きれいにされたお水が使用されるまでに、菌がわかないようにするために必要なんですね。
ドラム缶に目薬一滴分……
コップ一杯あたりで考えると、もう目では見えなそうなレベル。
つまりこの富士宮において、富士山の地下水・原水と水道水との違いは、このほんのすこーーーしの塩素だけ、ということになります。
①もともとの富士山に由来する原水がとてもきれいで
②そのために浄水する方法もシンプルですみ
③法律を満たす必要最小限の消毒しかしていない
これが富士宮の水道水のおいしさの秘密、というわけですね。
加えて地下からの水なので一年を通してひんやり冷たいのも、うれしいポイントです。
世界中でも日本の水道水は安全でおいしいことで有名ですが、その中でも富士宮の水道水は、やっぱりすごかった!
お子さんがいらっしゃるお家にも、自信をもっておすすめできます♪
次回後編では、
「富士宮は水がおいしくてきれい。 “だから” 水道料金までお得!?」
自由研究のテーマになるかも!
おいしいだけじゃなく水道料金までお得なの……?
きっとだれかに話したくなる、そのヒミツを大公開。
お楽しみに!!